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2025.09.15

歯科衛生士が矯正歯科で働くのはおすすめ?失敗しない求人の見つけ方

歯科衛生士が矯正歯科で働くのはおすすめ?失敗しない求人の見つけ方

宮の沢エミル矯正歯科スタッフ

本記事では、歯科衛生士が矯正歯科で働くメリット・デメリット、一般歯科との違い(アライナー/ワイヤー補助・TBI・PMTC・MFT・カウンセリング)を整理し、求人の探し方(転職サイト・エージェント・求人票チェック)と面接対策を解説。結論、矯正は自費中心の予約制で残業が少なく専門性と収入アップを両立しやすく、未経験でも研修体制次第で挑戦可能です。

目次

1. 歯科衛生士が矯正歯科で働く5つのおすすめポイント

1.1 専門的なスキルが身につきキャリアアップに繋がる

矯正歯科では、ワイヤー結紮のアシスト、アタッチメント装着、口腔内写真・歯科用CT撮影の補助、資料作成、MFT(口腔筋機能療法)の指導など、一般歯科では経験しにくい専門スキルが体系的に身につきます。これらは装置の種類や治療計画に応じた手技・知識を要するため、日々の診療を通じて自然と専門性が高まり、将来的なキャリアの選択肢(認定取得、教育担当、院内マネジメント等)も広がります。詳しい業務例は、歯科衛生士向けの解説記事(教えてグッピー)でも確認できます。

1.2 患者様の笑顔を長期的にサポートできるやりがい

矯正治療は数か月〜数年単位の長期治療で、経過説明やモチベーション維持の支援など、歯科衛生士が継続的に伴走する場面が多い領域です。装置の使い方や生活指導、痛み・不安のケアまでトータルに寄り添うことで、治療完了時の美しい口元に至るプロセスを患者様と共有できます。こうした継続支援の重要性は、矯正現場の実務紹介(教えてグッピー)でも強調されています。

1.3 自費診療が中心で予約制のため残業が少ない傾向

日本の矯正歯科治療は原則として自由診療(自費)で、計画的に通院回数・処置時間を設計しやすいのが特徴です。公益社団法人の解説にも「基本的に保険適用外で長期の通院が必要」と明記されており(日本矯正歯科学会)、多くの専門クリニックが完全予約制を採用。実際、採用情報でも「完全予約制により日々の残業ゼロ(または極少)」といった就業環境が示される例があります(大宮SHIN矯正歯科 採用サイト)。

項目 一般歯科 矯正歯科
診療体系 保険診療中心+急患対応が発生しやすい 自由診療中心で計画的(長期的)な通院スケジュール(日本矯正歯科学会
予約運用 予約制だが当日対応の変動が起こりやすい 完全予約制が多く、1枠あたりの処置時間を確保(大宮SHIN矯正歯科
残業発生要因 急患や処置の延長で残業に波が出やすい 予約設計により延長を抑制しやすい(同上)

1.4 衛生士が主役として活躍できる場面が多い

装置の装着・メンテナンス補助、アライナー運用説明、専門的TBI、生活指導、カウンセリングなど、患者様対応のフロントに立つ機会が多く「衛生士主体」で価値提供しやすいのが矯正分野の醍醐味です。治療計画の詳細説明を任される医院もあり、説明力・提案力を磨くことで院内での役割と評価が高まります(教えてグッピー)。

1.5 一般歯科と比べて給与水準が高いクリニックも

自由診療中心で診療単価が高い分、昇給・手当・賞与に反映し「高待遇」を掲げる矯正専門クリニックの求人も見られます。平均年収等の公的統計は勤務先規模・地域で差がありますが、求人票では月給レンジが高めに提示されるケースもあり、経験や担当できる業務範囲(装置管理、資料作成、新人教育、カウンセリングなど)が評価に直結します。市場動向の目安は求人・キャリア解説ページ(例:教えてグッピー:給与解説)も参考になります。

2. 一般歯科と何が違う?矯正歯科における歯科衛生士の仕事内容

矯正歯科での歯科衛生士(DH)の役割は、歯科衛生士法に定められた「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」を基盤に、成長期から成人までの長期治療を見据えた継続支援に重心が置かれます。一般歯科と比べて外科処置や充填などのチェアワークよりも、装置に適した専門的な口腔衛生管理と、患者様の行動変容をうながす指導・モニタリングの比重が高いのが特徴です(業務の基本は公益社団法人 日本歯科衛生士会の定義に準拠)。

項目 一般歯科のDH業務の主軸 矯正歯科のDH業務の主軸
診療の性質 う蝕・歯周治療、補綴・保存処置の補助、予防処置 歯列・咬合改善に伴う長期フォロー、装置に応じた衛生管理と指導
患者様との関わり 来院毎に症状ベースの対応になりやすい 月次〜隔月の継続支援とセルフケアの定着支援
口腔衛生管理 一般的なTBI・スケーリング・PMTC ブラケット周囲・アライナー使用時のリスク別TBI、装置適合時のプラークコントロール強化
説明・カウンセリング 治療内容や費用、術後注意の説明 治療計画の流れ・通院間隔・装置の使い方・保定期間の生活指導まで一貫説明(学会の推奨に沿う)日本矯正歯科学会

2.1 矯正治療の補助業務

矯正歯科のチェアサイドでは、歯科医師の診断・処置計画に基づき、DHが診療の準備・補助・記録を確実に行います。診療工程が分割・継続するため、来院毎の装置状態・清掃状況・疼痛や装着時間などの主観情報を系統的に収集し、経時的に比較できる記録管理が重要です。

2.1.1 ブラケット装着やワイヤー交換のアシスト

固定式装置(マルチブラケット、リンガル装置等)の装着・調整時には、器材準備(ブラケット・チューブ・結紮材・アーチワイヤー・リガチャー・エラスティック等)、接着・結紮時の視野確保や吸引、材料硬化タイミングの管理、補助写真撮影、術後の清掃・注意事項の説明などを担当します。ブラケット周囲はプラークが停滞しやすいため、装置の形状と結紮方法(メタル結紮/エラスティック結紮)に応じた清掃指導をセットで行います。

2.1.2 アライナー矯正(インビザライン等)の説明と管理

マウスピース型矯正装置では、DHが着脱方法、装着時間、保管・清掃法、来院間隔、トラブル時の対応を具体的に指導します。インビザラインのような装置は、患者様自身が1日20〜22時間装着し、計画に沿って交換する自己管理型治療であるため、装着遵守状況のヒアリングと記録、モチベーション支援が要となります(装着時間等はインビザライン(公式)の患者向け情報を参照)。口腔内スキャナーを用いるクリニックでは、スキャン介助や衛生管理、アタッチメント周囲の清掃指導、アライナーのフィッティング確認の補助も行います。

2.2 専門的な口腔衛生指導(TBI)

装置装着中はう蝕・歯肉炎リスクが上がるため、個々の装置・歯列段階に合わせたTBIを実施します。固定式装置では、ワンタフトブラシ・スーパーフロス・歯間ブラシの使い分けとストリング法、フッ化物配合歯磨剤の適正使用量や就寝前の応用、ホワイトスポット抑制のためのリスク評価を行います。アライナーでは、飲食時のアライナー着用回避・装着前後の歯面清掃・保管時の乾燥防止など具体策を徹底します(業務区分の基本は日本歯科衛生士会の「歯科保健指導」および「歯科予防処置」に準拠)。

2.3 PMTCやスケーリング

ブラケット周囲、結紮部、バンド縁、レジン接着縁のプラーク・ステインは審美・健康の双方に影響します。DHはエアスケーラーや超音波スケーラー、ハンドスケーラー、ラバーカップ・ブラシ、低研磨性ペーストなどを症例に応じて選択し、装置・歯肉へのダメージを避けつつバイオフィルムを確実に破壊・除去するメンテナンスを行います。来院間隔が長いアライナー症例では、装置管理と合わせてPMTCの付加価値が高まります。

2.4 MFT(口腔筋機能療法)の指導

舌・口唇・頬筋の機能不均衡は不正咬合の増悪・後戻りに関与するため、矯正治療と併行してMFTの導入が推奨されます。DHは歯科医師の計画に基づき、舌位・嚥下・口唇閉鎖・鼻呼吸などのトレーニングメニューを継続指導し、トレーニングの実施状況を来院毎にチェックシートで可視化して定着を支援します(矯正治療の全体像とデメリットの周知は日本矯正歯科学会の情報に準拠)。

2.5 カウンセリング業務

初診から保定までの各段階で、治療の流れ・期間・費用・通院頻度・装置の注意点・口腔衛生の目標値(プラークスコア等)・保定(リテーナー)管理を説明します。特に自費中心で長期に及ぶ矯正治療では、患者様の価値観・ライフスタイルに合わせた意思決定支援と、継続行動を生み出す動機づけ面接が成果に直結します。装置選択や治療体制の妥当性については、学会認定制度の存在を紹介しつつ(参考:日本矯正歯科学会)、セカンドオピニオンの活用も案内します。

3. 矯正歯科で働く前に知っておきたいこと デメリットや大変な点は?

矯正歯科は専門性が高くやりがいも大きい一方で、習得すべき知識・技能や患者様対応の難度が上がるなど、入職前に理解しておきたい負荷もあります。この記事では、代表的な「大変さ」を整理し、現場で乗り越えるための実践的な工夫もあわせて提示します。日本歯科衛生士会公益社団法人 日本矯正歯科学会など公的情報も参考にしてください。

3.1 覚えるべき専門知識や技術が多い

矯正歯科では、一般歯科の予防処置・診療補助・保健指導に加えて、装置の種類や適応、経過観察の評価指標、デジタル機器の運用など、学ぶ範囲が広がります。とくにワイヤー矯正の結紮アシスト、アライナー矯正の装着指導・コンプライアンス管理、セファロ・口腔内写真の撮影補助と記録管理、MFT(口腔筋機能療法)の基礎などは、入職後に体系的に習得する必要があります。日本歯科衛生士会の示す三業務(予防処置・診療補助・保健指導)を土台に、矯正特有の知識を積み上げる意識が求められます。

また、装置の限界や適応判断に関する患者様への説明は、歯科医師の方針を理解し、誤解を招かない言い回しで補足できるかが鍵です。例えばマウスピース型矯正は「取り外しできる・目立ちにくい」長所がある反面、症例によっては限界がある点を学会・団体の情報で最新動向も含め確認しておくことが望まれます。日本矯正歯科学会日本臨床矯正歯科医会の啓発情報は日常の説明トーク磨きに有用です。

分野 具体的な習得テーマ 学習のハードル 現場での主な活用場面
装置・材料 ブラケット種類、ワイヤー特性、アライナーの運用・制限 装置説明、結紮アシスト、装着・交換指導
診断補助 口腔内写真プロトコル、セファロ撮影補助、記録管理 中〜高 経過観察資料作成、症例カンファレンス
予防・保健指導 装置装着下でのTBI、う蝕・歯周病リスク管理、フッ化物応用 メンテナンス、保定期のセルフケア支援
MFT 舌・口唇・咀嚼・嚥下の機能評価と基本訓練 後戻り予防、習癖改善の継続支援
コミュニケーション 長期治療の動機づけ、保護者説明、同意取得の補助 初診カウンセリング、定期調整時の指導・共有

まずは医院の教育計画やOJTの有無を確認し、段階的に学べる環境でスキルの棚卸しと習得計画を立てることが、負担感を最小化する近道です。(歯科衛生士の業務の基本枠組みは法令で定義されています。)

3.2 仕事が単調と感じる可能性もある

矯正歯科は予約制・定期調整が中心で、毎日のオペレーションがパターン化しやすく、同様の手順(写真撮影、装置チェック、清掃、指導)が続くと単調さを感じる場面があります。とくに保定期のメンテナンスでは、観察・記録・口腔衛生指導の繰り返しが多く、変化が少ないと感じやすいでしょう。

一方で、症例は「成長発育」「成人」「部分矯正」「外科的矯正の連携」など多様で、治療期間(おおむね半年〜3年超)や来院間隔(通常は数週間〜月1回程度)も幅があります。ルーティンの中に症例研究・院内カンファレンス・患者教育資材づくり(装置別パンフ更新等)を組み込み、役割を広げると単調感は軽減できます。

現場での工夫例として、ローテーションで「撮影担当日」「TBI強化日」「資料作成日」を設ける、デジタル機器(写真テンプレートやチェックリスト)で業務を可視化する、MFTのミニ指導を定期調整に組み込む、といった取り組みが挙げられます。

3.3 患者様とのコミュニケーションがより重要になる

矯正治療は通院期間が長く、成長期の小児・中高生から成人まで幅広い年齢層が対象です。そのため、動機づけの継続、セルフケアの習慣化、装置の自己管理(マウスピースの装着時間やゴムかけ等)を支援するコミュニケーション力が求められます。患者様と保護者の理解・納得を引き出し、治療計画に主体的に参加してもらう関わり方が、治療の質とスムーズさを左右します。

とくにマウスピース型矯正は使用時間の自己管理が欠かせず、期待値の調整や適応の限界、装置の扱い方の徹底が不可欠です。学会や専門団体が発信する注意点・適応の考え方を踏まえ、誤解を生まない説明(利点と限界のバランス)とフォロー体制(装着状況の確認、破損・紛失時の対応共有)を整えましょう。必要に応じて、日本矯正歯科学会日本臨床矯正歯科医会の啓発ページを患者教育に活用するのも有効です。

初診〜装置装着〜調整〜保定に至る各段階での「不安・痛み・見た目・費用・通院頻度」への質問は多岐にわたります。基本情報を正確に伝えるために、院内で説明スクリプトやFAQを整備し、費用や期間の目安、健康保険の考え方などは公的情報に沿って案内すると信頼性が高まります(一般に装置を入れておく期間は2〜3年程度が目安。症例により半年で済む場合も)。

「専門知識の習得」と「長期的な伴走コミュニケーション」をセットで高めることが、矯正歯科での歯科衛生士キャリアを成功させる最大のポイントです。基礎となる業務の範囲や役割は法令・職能団体の定義を定期的に見直しつつ、院内教育と外部研修の両輪でアップデートしましょう。日本歯科衛生士会の職能説明や法令の原則も確認しておくと安心です。

4. 【失敗しない】矯正歯科のおすすめ求人の見つけ方と選び方のコツ

矯正歯科で「長く働ける良い職場」を見つける近道は、情報源を複線化し(転職サイト+エージェント+公式情報)、求人票の重要項目を制度面まで丁寧に突き合わせることです。以下では、具体的な探し方と見極めポイントを順に解説します。

4.1 歯科衛生士専門の転職サイトを活用する

まずは、歯科領域に強い転職サイトで母集団(求人の選択肢)を広げます。歯科特化サイトは矯正専門・小児矯正・アライナー対応などの詳細タグで絞り込みやすく、担当制・予約制・残業有無・教育体制など、衛生士が知りたい粒度で比較できるのが利点です。また、スカウト機能で非公開に近い打診が届く場合もあります(例:クオキャリアの「スカウトメール」機能公式解説)。

4.1.1 おすすめの転職サイト3選

下の比較表を参考に、複数サイトへ無料会員登録し、希望条件(矯正のみ/一般兼務可、予約枠長さ、診療終了時刻、教育研修)でアラート設定すると見逃しを防げます。

サイト名 歯科・矯正分野の強み 探し方のコツ スカウト・サポート 活用ポイント
クオキャリア 歯科専門メディア。医院取材記事や「こだわり条件」で比較しやすい。 診療内容で「矯正歯科」を選択し、担当制・19時まで終業・研修制度あり等でフィルタ。 スカウト機能あり(スカウトメールの公式解説あり:サービス一覧)。 見学→面接の導線が分かりやすく、未経験可の矯正求人も見つけやすい
ジョブメドレー 医療介護求人に強く、歯科衛生士の掲載多数。LINE通知など運用が楽。 「矯正歯科」「自費メイン」「残業少なめ」などで保存検索+新着通知。 スカウトが届く・履歴書作成支援等の会員機能(歯科衛生士向けページ)。 気になる求人の比較保存で、待遇と勤務時間の実態を横断で可視化
グッピー 医療職特化の老舗。常勤・非常勤・短期まで幅広い掲載。 「矯正」「アライナー」「担当制」「週休3日」などキーワード併用。 サイト内で医院と直接やり取りしやすい(公式求人一覧あり)。 非常勤やWワーク希望でも、矯正チェアサイド経験を積む入口として有効

TIP:求人票の条件と院内見学での実際(予約枠の長さ、片付け時間の確保、終業後のミーティング有無)を必ずセットで確認しましょう。

4.2 転職エージェントに相談して非公開求人を紹介してもらう

「初めての矯正」「アライナー中心」「院内研修を受けながら段階的に学びたい」など、細かい希望条件があるならエージェント併用が効率的です。カウンセリングで希望(診療方針、患者担当制の有無、予約枠30〜60分、残業目安、教育カリキュラム、学会参加支援、アクセス)を数値で伝え、求人票では読み取りづらい情報(スタッフ構成、離職率、教育担当の有無、評価制度)をヒアリングしてもらいましょう。なお、スカウトやエージェント経由の募集要項でも、2024年4月から募集時に明示が必要な労働条件が追加されています。従事すべき業務・就業場所の変更範囲、有期契約の更新基準は、提示を必ず書面またはデータで確認してください。

4.3 求人票でチェックすべき5つの重要項目

求人票は「希望との一致度」と「法令に基づく明示の適切さ」を二軸で評価します。疑問点は応募前に問い合わせ、内定前に書面で確定させるとミスマッチを防げます(厚生労働省の周知「労働条件明示のルール変更」公式情報)。

4.3.1 教育研修制度の有無(未経験者向け)

確認項目 見るべき具体例 注意ポイント
初期研修 入職後◯週間のOJT、カリキュラム(TBI→PMTC→ワイヤー交換アシスト→アライナー指導の順など)。 「先輩が教えます」だけで期間・到達基準が不明だと習得に差が出やすい。
評価とフォロー チェックリスト、到達基準、定期面談の頻度。 評価基準が曖昧だと昇給・担当範囲の拡大が不透明に。

4.3.2 認定衛生士の在籍や資格取得支援

確認項目 見るべき具体例 注意ポイント
先輩の専門性 日本歯科衛生士会の認定衛生士や学会認定資格の在籍数、指導体制。 肩書のみで実地の指導時間が確保されていないケース。
学習支援 学会・セミナー費用補助、出張扱い、資格取得時の手当。 補助の上限・対象範囲(交通費・宿泊費含むか)を明文化。

4.3.3 給与や福利厚生の詳細

確認項目 見るべき具体例 注意ポイント
基本給と手当 基本給・固定残業・資格手当・皆勤・報奨(メンテ本数歩合等)の内訳。 固定残業の有無と時間数、超過分の支払い方法を要確認。
休暇・社保 年間休日・有給消化率・産育休実績・社保完備・退職金の有無。 試用期間中の給与・手当・社保の取り扱い差異。
明示義務(法令) 募集時の明示項目(業務・就業場所の変更範囲、有期更新基準)。 厚生労働省の改正事項に沿った記載か。

4.3.4 1日の予約患者数と診療時間

確認項目 見るべき具体例 注意ポイント
予約枠 30分/45分/60分などの標準枠、遅延時のリカバリー運用。 枠が短すぎると衛生指導・MFTの質が担保しにくい
終業後の業務 片付け・記録時間の確保、終礼・カンファレンスの頻度と所要時間。 「残業月◯時間」表示の中に終礼や勉強会が含まれるか要確認。

4.3.5 クリニックの口コミや評判

公式情報だけでなく、複数サイトの口コミやSNS、医療系掲示板、Googleマップのレビューを横断確認し、雰囲気・教育姿勢・予約運用・キャンセル対応など現場感を把握しましょう。見学時は待合〜バックヤードの動線、滅菌導線、器具管理、チェアタイムの使い方をチェック。「見学のみOK」表記があれば、まずは見学→相性が良ければ面接が無難です。

最後に、応募前チェックリストとして次を満たせば「失敗しにくい選択」ができます。1)矯正業務の範囲(ブラケット/ワイヤー/アライナー/保定)と教育計画が明文化、2)予約枠の長さ・終業時刻・残業の扱いが一致、3)資格支援と評価基準が数値で説明可能、4)給与内訳と固定残業の取り扱いが明確、5)法令に沿った労働条件の明示(変更範囲・更新基準等)が書面で提示(厚労省の周知参考)。この流れで進めれば、矯正歯科でのキャリアを安心してスタートできます。

5. 矯正歯科の求人応募でよくある質問

5.1 未経験やブランクがあっても働けますか

結論から言うと、歯科衛生士免許があれば未経験・ブランクありでも応募可能な矯正専門クリニックは少なくありません。矯正歯科では、口腔衛生管理(TBI・PMTC)や診療補助など、歯科衛生士の基幹業務が重視されるため、基礎スキルの再確認と院内マニュアルに沿った研修でキャッチアップが可能です。歯科衛生士の法的業務は「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」に大別され、歯科医師の適切な指示のもとで行います(制度の位置づけは日本歯科衛生士会を参照)。

復職やスキル再習得に不安がある場合は、各都道府県の歯科医師会が実施する復職支援(講習会・実習・就職ガイダンスなど)を活用できます。系統的なリスキリングの場が用意されているため、臨床ブランクからの復帰事例も多数あります。詳しくは日本歯科医師会「歯科衛生士の復職支援事業」を確認しましょう。

状況 応募前に整えておきたいこと 面接での伝え方のポイント
臨床未経験 基本手技(スケーリング、PMTC、TBI)の復習、器具名称・材料学の再確認、院内感染対策の最新知識 新しい手順や矯正特有の器材習得への意欲、トレーニング計画(入職後◯週間で◯◯を習得)の具体性
ブランクあり 復職セミナー受講、シャドー研修の参加、基本的なデジタル機器(口腔内スキャナー・予約ソフト)の操作慣れ ブランク中の学習・実習記録、リスクマネジメント意識、時短やシフトなど勤務希望の明確化
他科からの転科 矯正用語(結紮、アタッチメント、IPR など)の予習、MFTの基礎理解 一般歯科で培った衛生管理・患者指導の転用可能性、長期フォローの経験

なお、矯正領域では写真撮影や資料作成補助、装置のメンテナンスなどが日常業務に含まれます。求められる役割像や業務例は、専門学校の解説記事がわかりやすくまとまっています(参考:日本医歯薬専門学校の解説)。

5.2 矯正歯科に向いている歯科衛生士の特徴は

「コツコツ型の継続力」と「説明力・傾聴力」を併せ持つ方は矯正分野で成果を出しやすい傾向です。矯正治療は長期にわたり、口腔清掃指導や装置管理などを中断せず継続する必要があります。加えて、痛み・審美・費用など患者様の不安が多いため、分かりやすい言葉で段階的に説明し、モチベーションを支える力が重要です。具体的な適性例としては以下が挙げられます(業務の全体像・求められるスキルの例は日本医歯薬専門学校を参照)。

  • 患者様と長期的な関係を築くのが得意(定期来院での変化を丁寧にフィードバックできる)
  • 器具管理や資料作成など、細かい手順を正確に積み重ねられる
  • ブラッシング指導・食事指導・MFTなどの行動変容支援に関心がある
  • 口腔内スキャナーや予約ソフトなどデジタル機器への抵抗が少ない
  • チーム医療で歯科医師の指示を正確に理解し、連携できる(業務の法的枠組みは日本歯科衛生士会の解説参照)

5.3 志望動機や面接では何をアピールすれば良いですか

志望動機は「矯正領域への関心」だけでなく、患者価値に直結する自分の提供価値(衛生管理・指導・継続支援)を数値や具体例で語ることが鍵です。面接官は、習得済みの基礎スキルに加えて「学び続ける姿勢」「院内フローに乗せる力」「患者様の継続率・満足度への貢献」を見ています。

アピールテーマ エピソード例(CAR法:状況→行動→結果) 評価されるポイント
口腔衛生管理(TBI/PMTC) 状況:ブラケット装着後にプラークスコアが悪化する患者群がいた。行動:装置周囲専用のブラッシング法と補助用具の使い分け資料を作成し、チェアサイドで反復指導。結果:3か月でプラークスコア平均が◯◯%→◯◯%に改善。 「患者様の行動変容」を引き出す指導設計力、データでの効果検証
コミュニケーション 状況:アライナー装着時間の遵守が難しい高校生への指導。行動:生活リズムに合わせた装着リマインダー提案と保護者同席のカウンセリングを実施。結果:装着遵守率向上、予定期間での移動完了。 年齢・生活背景に合わせた説明力、モチベーション維持の工夫
学習意欲・適応力 状況:ブランク復帰直後。行動:復職支援研修を受講し、院内シャドー後に手順書を自作・共有。結果:入職1か月で独り立ち、診療回転率の改善に寄与。 復職支援の活用と自走力(参考:日本歯科医師会の復職支援
業務理解(矯正特有) 状況:写真撮影・資料作成の精度にばらつき。行動:撮影ポジショニングの標準化とチェックリスト化。結果:再撮影率を◯◯%削減、コンサル時間の短縮。 ワークフローの標準化、診療効率と説明品質の両立(役割例は専門学校の解説参照)

志望動機は、①なぜ矯正なのか(専門性・長期支援への関心)、②なぜその医院なのか(理念・診療方針との一致)、③入職後にどんな価値をもたらすか(具体的な指導・運用改善・学習計画)の三段構成で簡潔に。「応募先の診療スタイルに即した貢献シナリオ」を定量・定性で示すと説得力が高まります。制度面の理解は日本歯科衛生士会の解説を根拠として押さえておくと安心です。

6. 医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科では歯科衛生士を募集しています!

札幌市西区・地下鉄東西線「宮の沢駅」徒歩1分の矯正専門クリニックで、歯科衛生士(正職員・パート)を募集しています。矯正治療の補助やTBI、スケーリング、カウンセリングなど衛生士が主役となって活躍できる環境で、年間休日は125日以上、社会保険完備、教育研修も充実しています。詳細は公式の募集要項および求人媒体をご確認ください。

6.1 こんな方におすすめ

矯正歯科分野の専門性を高めたい方、予約制中心で落ち着いた環境で働きたい方、患者様に長期伴走しながら口腔機能・審美性の改善を支えたい方に適した募集です。未経験やブランクのある方も応募可能で、入職後の研修体制や学会認定取得支援があります。

6.2 募集要項(サマリー)

項目 内容 出典
募集職種 歯科衛生士(正職員・パート) 公式求人ページ
主な業務 矯正治療補助、スケーリング・クリーニング、器具洗浄・滅菌、受付業務、HPやSNS更新 ほか 公式求人ページ
勤務時間 火〜金 10:30–14:00/15:30–19:45、土 8:30–12:30/13:30–18:15(週40時間・休憩あり) 公式求人ページ
休日 完全週休2日(月・日・祝/祝日の振替出勤なし)、年間休日125日以上 ジョブメドレー
教育・研修 新人研修、セミナー参加費補助、資格取得費用補助、日本成人矯正歯科学会 認定矯正歯科衛生士取得支援(希望者) ジョブメドレー

上記は2025年8月時点の公開情報を整理したものです。応募前に最新情報をご確認ください。

6.3 給与・待遇のポイント

基本給・各種手当・賞与・固定残業代などの内訳が明示されており、業績・能力等により昇給・賞与があります。また、社会保険(協会けんぽ)・厚生年金・雇用保険・労災保険を完備し、矯正治療のスタッフ割引も用意されています。地方からの入職者には引っ越し代の支給制度があります(媒体記載)。

区分 金額・内容 補足・出典
月給(正職員) 公式サイト:250,000円〜(新卒230,000円〜)/求人媒体:250,000円〜 公式求人ページジョブメドレー
固定残業代 公式サイト:10,000円(5時間相当)/求人媒体:20,000円(10時間相当) 公式求人ページジョブメドレー
賞与・昇給 賞与 年2回(目安計2.5か月分)、昇給 年1回(いずれも評価による) ジョブメドレー
保険・福利厚生 社会保険完備、矯正治療費スタッフ割引 公式求人ページ
その他手当等 資格手当・職能手当・皆勤手当を月給に含む(媒体記載の金額例あり) ジョブメドレー
引っ越し支援 地方から札幌への引っ越し代を支給(媒体記載) ジョブメドレー

媒体間で一部表記が異なる項目(例:基本給・固定残業代の相当時間)は、選考時に最新条件をご確認ください。

6.4 業務内容の詳細

ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン等)の診療補助、口腔衛生指導(TBI)、スケーリング・PMTC、器具の洗浄・滅菌、受付対応、院内外の情報発信(HP・SNSの更新など)を担います。矯正専門の現場でルーチンの精度と患者様ごとの個別性に対応する力の両方を磨けます。

6.5 勤務時間・休日

曜日 勤務時間 補足
火〜金 10:30–14:00/15:30–19:45 休憩90分・週40時間
8:30–12:30/13:30–18:15 休憩60分
休日 月・日・祝(完全週休2日) 祝日の振替出勤なし/年間休日125日以上

残業は少なめの運用で、予約制中心のため業務計画が立てやすい環境です。

6.6 教育・キャリアサポート

新人研修や外部セミナー参加費補助、資格取得費用補助に加えて、日本成人矯正歯科学会の認定矯正歯科衛生士取得支援(希望者)があります。専門的なスキルを段階的に習得し、キャリアアップを図れます。

6.7 勤務地・アクセス

〒063-0051 北海道札幌市西区宮の沢1条1丁目7−10 ワイビル宮の沢 2階/地下鉄東西線「宮の沢駅」徒歩1分。近隣に駐車場(30台)もあります。

6.8 応募方法

応募は公式サイトのフォームまたは求人媒体から可能です。公式フォーム経由の応募者には勤続お祝い金(30,000円、入職6か月後に1回支給)の記載があります(他媒体経由は対象外)。詳細は各リンク先の説明をご確認ください。

・公式の募集ページから応募・見学の申込みができます:宮の沢エミル矯正歯科|歯科衛生士の求人情報

・求人媒体では最新の募集枠や条件更新が反映されています:ジョブメドレー|歯科衛生士(正職員)

7. まとめ

矯正歯科の歯科衛生士は、専門スキル習得とキャリアアップ、長期的支援のやりがい、予約中心で残業少なめ、主役として活躍しやすく給与も期待が魅力。一方で学習負荷や単調さ、対話力の要求も。求人は専門サイト・エージェントを活用し、研修体制・資格支援・給与福利厚生・予約数/診療時間・口コミを必ず確認しましょう。

矯正治療のご相談をご希望の方は、下記のボタンよりお気軽にご予約ください。

この記事の監修者

尾立 卓弥(おだち たくや)

医療法人札幌矯正歯科 理事長
宮の沢エミル矯正歯科 院長

北海道札幌市の矯正専門クリニック「宮の沢エミル矯正歯科」院長。
日本矯正歯科学会 認定医。

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