矯正治療中にブラケットが外れたら?原因と応急処置、治療への影響を解説

こんにちは。医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科の理事長の尾立卓弥です。札幌で矯正歯科を検討中の方は、ぜひ医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科でご相談ください。矯正治療中に突然ブラケットが外れてしまい、「どうすればいいの?」「痛いけど大丈夫?」「治療は長引く?」と不安に感じていませんか。この記事を読めば、ブラケットが外れた時にまずやるべき3つのことから、痛みがある場合・ない場合といった状況別の正しい応急処置、考えられる5つの原因、治療期間や費用への影響、そして今後の再発防止策まで、あなたの全ての疑問や不安を解消できます。結論からお伝えすると、ブラケットが外れた際は、まず落ち着いて口の中を確認し、外れた装置を保管した上で、速やかにかかりつけの矯正歯科へ連絡することが最も重要です。ブラケットが外れる主な原因は、硬い食べ物の摂取や歯ぎしり、外部からの衝撃などであり、決して珍しいトラブルではありません。自己判断で放置すると治療計画に遅れが生じるリスクがあるため、この記事で正しい知識を身につけ、焦らず適切に対処しましょう。
1. 矯正治療中にブラケットが外れたらまずやるべき3つのこと
矯正治療中にブラケットが外れてしまうと、驚いて焦ってしまうかもしれません。しかし、ブラケットが外れることは、矯正治療中には決して珍しいことではありません。大切なのは、慌てずに落ち着いて、正しい手順で対処することです。万が一の事態に備え、まずやるべき3つのステップを詳しく解説します。
1.1 落ち着いて口の中の状況を確認する
ブラケットが外れたことに気づいたら、まずは深呼吸をして落ち着きましょう。そして、安全な場所で鏡を使い、お口の中がどのような状態になっているかを丁寧に確認してください。無理に指で触ったり、舌でいじったりすると、お口の中を傷つける原因になるため注意が必要です。
具体的に何を確認すれば良いのか、以下の表にまとめました。
| 確認するポイント | 具体的な確認内容 |
|---|---|
| 外れた場所 | どの歯についていたブラケットが外れたのか(例:右上の奥から2番目など)を確認します。 |
| ブラケットの状態 | 外れたブラケットがまだワイヤーにぶら下がっているか、それとも完全にお口の中から取れてしまったかを確認します。 |
| ワイヤーの状態 | ワイヤーが歯ぐきや頬の内側などに刺さっていないか、飛び出していないかを確認します。 |
| 痛みや出血の有無 | 痛みを感じるか、出血している箇所はないかを確認します。特にワイヤーが粘膜に当たっている場合は痛みが出やすいです。 |
これらの状況を正確に把握しておくことで、この後の応急処置や歯科医院への連絡がスムーズに進みます。
1.2 外れたブラケットを保管する
お口の中から完全に出てきたブラケットは、決して捨てずに、大切に保管してください。ティッシュペーパーなどにくるみ、小さなプラスチックケースやチャック付きのポリ袋などに入れておくと紛失を防げます。
なぜなら、外れたブラケットの状態によっては、消毒してそのまま再利用できる場合があるからです。もし再利用できれば、新しいブラケットを用意する必要がなくなり、治療費の追加負担を抑えられる可能性があります。また、歯科医師が外れた原因を分析するための重要な手がかりにもなります。
受診する際には、保管しておいたブラケットを忘れずに持参しましょう。
1.3 かかりつけの矯正歯科に連絡する
お口の中の状況を確認し、外れた装置を保管したら、自己判断で放置せず、できるだけ早くかかりつけの矯正歯科に電話で連絡しましょう。たとえ痛みなどの自覚症状がなくても、ブラケットが外れたままにしておくと、歯が意図しない方向に動いてしまい、治療計画に遅れが生じる可能性があります。
連絡する際は、先ほど確認したお口の中の状況を具体的に伝えることが重要です。以下の内容を整理して伝えると、歯科医院側も的確な指示を出しやすくなります。
| 伝える項目 | 伝える内容の例 |
|---|---|
| 診察券番号と氏名 | 「診察券番号〇〇の〇〇です。」 |
| いつ外れたか | 「昨日の夜、食事中に外れました。」 |
| どのブラケットか | 「右上の前から2番目の歯のブラケットです。」 |
| 現在の状況 | 「ブラケットはワイヤーに付いたままです。」「ワイヤーの端が頬に当たって少し痛みます。」 |
| 痛みや緊急性 | 「特に痛みはありません。」「ワイヤーが刺さって食事がしづらいです。」 |
歯科医院の指示に従い、なるべく早く予約を取って診察を受けてください。夜間や休診日などで連絡がつかない場合でも、強い痛みがなければ翌診療日の朝に連絡すれば問題ないケースがほとんどです。ただし、ワイヤーが粘膜に深く刺さって出血が止まらないなど、緊急性が高い場合は、地域の休日夜間急患歯科診療所などに相談することも検討しましょう。
2. 【状況別】ブラケットが外れた時の正しい応急処置
矯正治療中にブラケットが外れても、状況によって緊急度は異なります。慌てず、まずはご自身の口の中の状態をよく確認しましょう。痛みがあるかないか、ワイヤーが粘膜に刺さっていないかなど、状況に応じた適切な応急処置を行うことが大切です。
2.1 痛みがない場合
ブラケットが外れても、特に痛みを感じないケースは少なくありません。ワイヤーが歯から浮いているものの、唇や頬の内側の粘膜に当たっておらず、不快感もない状態です。このような場合は、緊急性は低いと考えられますが、決して放置してはいけません。
痛みがないからといって自己判断で次の調整日まで待つのではなく、まずはかかりつけの矯正歯科に電話で連絡し、状況を正確に伝えましょう。歯科医師の指示を仰ぎ、必要であれば予約を早めてもらうなどの対応が必要です。外れたブラケットは、ワイヤーに付いたままになっているか、完全に取れてしまったかで対応が異なりますが、いずれの場合も歯科医院で再装着してもらうまでは、食事の際に外れた部分で硬いものを噛まないよう注意しましょう。
2.2 ワイヤーが口の中に刺さって痛い場合
外れたブラケットによってワイヤーの端が飛び出し、頬や歯茎、舌などの粘膜に突き刺さって痛みを生じることがあります。 この状態を放置すると、粘膜が傷つき、口内炎の原因になることもあるため、早急な応急処置が必要です。
2.2.1 矯正用ワックスでワイヤーの先端を覆う
ワイヤーが粘膜に当たって痛む場合、最も効果的な応急処置は矯正用ワックスを使用することです。 矯正用ワックスは、矯正治療を開始する際に歯科医院から渡されることが多い、粘土のような柔らかい保護材です。以下の手順で、痛みの原因となっている部分を覆いましょう。
- 手をきれいに洗い、ワックスを米粒程度の大きさにちぎって丸めます。
- ワイヤーが刺さっている部分の水分をティッシュなどで軽く拭き取ります。
- 丸めたワックスを、痛みの原因となっているワイヤーの先端やブラケット部分に貼り付け、指で軽く押し付けて覆います。
矯正用ワックスは、食事の際には外れる可能性があるため、一時的に取り外し、食後に新しいものを使用すると衛生的です。もし手元にない場合は、かかりつけの歯科医院に相談するか、薬局などで購入できる場合もあります。
2.2.2 ワイヤーを自分で切るのは絶対にNG
ワイヤーが刺さって痛いと、自分で切ってしまいたくなるかもしれませんが、ご自身の判断でワイヤーを工具などで切断するのは絶対にやめてください。 ワイヤーを無理に切ろうとすると、以下のような危険が伴います。
- 切ったワイヤーの破片を誤って飲み込んでしまう危険性
- 切り口が鋭利になり、かえって口の中を傷つけてしまう可能性
- 他のブラケットにまで影響が及び、矯正装置全体が破損するリスク
- 矯正計画に悪影響を及ぼし、治療期間が延長する原因になること
安全に対処するためにも、ワイヤーの調整や切断は必ず専門家である歯科医師に任せましょう。
2.3 外れたブラケットを飲み込んでしまったら
気づかないうちに外れたブラケットを食事などと一緒に飲み込んでしまうことも珍しくありません。 矯正装置に使われるブラケットは、体内で消化されずに排出される素材でできているため、ほとんどの場合は数日以内に便と一緒に自然に体外へ排出されます。 そのため、過度に心配する必要はありません。
ただし、飲み込んだ後に以下のような症状が現れた場合は注意が必要です。万が一に備え、飲み込んでしまった際は、まずかかりつけの矯正歯科に連絡し、指示を仰ぎましょう。
| 状況 | 主な症状と対処法 |
|---|---|
| 体に異変がない場合 |
特に症状はなく、体調も良好な状態です。基本的には自然に排出されるのを待ちますが、念のため矯正歯科には「いつ、何を飲み込んだか」を報告しておきましょう。 |
| 体に異変がある場合(誤嚥の疑い) |
飲み込んだ際に激しくむせたり、咳き込んだりした場合は、誤って気管に入ってしまった「誤嚥(ごえん)」の可能性があります。 また、腹痛や吐き気、嘔吐などの症状が見られる場合も注意が必要です。このような場合は、速やかに消化器内科や呼吸器内科などの医療機関を受診してください。 受診の際は、矯正歯科にもその旨を必ず連絡しましょう。 |
3. なぜ矯正のブラケットは外れた?考えられる5つの原因
矯正治療中にブラケットが外れることは、残念ながら決して珍しいことではありません。しかし、その原因を知ることで再発を防ぎ、治療をスムーズに進めることができます。ここでは、ブラケットが外れる主な原因として考えられる5つのケースを詳しく解説します。
3.1 硬い食べ物や粘着性の高い食べ物を食べた
ブラケットが外れる原因として最も多いのが、食事の内容によるものです。矯正装置は専用の接着剤で歯にしっかりと固定されていますが、想定以上の強い力や特定の方向からの力が加わることで外れてしまうことがあります。特に注意が必要な食べ物の例を以下に示します。
| 食べ物の種類 | 具体的な例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 硬い食べ物 | せんべい、ナッツ類、氷、骨付き肉、りんごや人参の丸かじり | 前歯で噛み切る、奥歯で強く噛み砕くといった動作は、ブラケットに直接的なダメージを与えやすいです。食べるときは小さく切ったり、調理法を工夫したりすることが推奨されます。 |
| 粘着性の高い食べ物 | キャラメル、ガム、グミ、餅、ヌガー | 歯に強く付着し、ブラケットやワイヤーに絡みつくことで、装置を引っ張る力がかかります。これにより、接着剤が剥がれてしまうリスクが高まります。 |
| 繊維質の多い食べ物 | パイナップル、えのき、ニラ | 食べ物自体が硬いわけではありませんが、繊維がワイヤーやブラケットの隙間に絡まりやすく、取り除こうとする際に装置に負担をかけてしまうことがあります。 |
これらの食べ物を完全に避ける必要はありませんが、小さくカットして奥歯でゆっくり噛むなど、食べ方を工夫するだけで、ブラケットが外れるリスクを大幅に減らすことができます。
3.2 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
就寝中の歯ぎしりや、日中に無意識に行っている食いしばりも、ブラケットが外れる大きな原因の一つです。人が噛む力は非常に強く、特に無意識下での歯ぎしりや食いしばりは、食事の時とは比べ物にならないほどの力が歯と矯正装置にかかり続けます。
この持続的な強い圧力が、ブラケットを固定している接着剤を少しずつ劣化させ、ある日突然ポロッと外れてしまうことにつながります。朝起きた時に顎が疲れていたり、家族から歯ぎしりを指摘されたりした経験がある方は特に注意が必要です。歯科医師に相談し、就寝時に歯や装置を守るためのナイトガード(マウスピース)の作成を検討することも有効な対策となります。
3.3 歯磨きの仕方が強すぎる
矯正治療中は、装置の周りに汚れが溜まりやすくなるため、丁寧な歯磨きが不可欠です。しかし、汚れを落としたいという気持ちが強すぎるあまり、ブラッシングの力が強くなりすぎると、かえってブラケットを外す原因になってしまいます。
歯ブラシを強く押し付けながらゴシゴシと大きく動かすと、ブラシの毛先がブラケットの縁やワイヤーに引っかかり、テコの原理で装置を剥がすような力がかかってしまいます。また、タフトブラシや歯間ブラシをワイヤーの下に通す際に、無理な角度で力を加えることも同様のリスクを伴います。歯磨きは、優しい力で歯ブラシの毛先を使い、小刻みに振動させるように行うのが基本です。
3.4 スポーツや事故など外部からの強い衝撃
日常生活における予期せぬアクシデントも、ブラケットが外れる原因となります。例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 部活動やスポーツ(特にラグビー、バスケットボール、格闘技など人と接触する機会が多いもの)で、顔や口元にボールや手が当たる。
- 転倒して顔をぶつける。
- 人や物に誤って衝突する。
このような外部からの直接的な強い衝撃は、ブラケットを破損させたり、歯から剥がれさせたりするのに十分な力となり得ます。スポーツをする際には、口の中を守るための矯正用マウスガードを装着することが、装置の保護と怪我の予防の両面から非常に重要です。
3.5 接着剤の劣化や初期不良
患者さん自身の行動とは別に、歯科医院側の技術的な要因や材料の問題でブラケットが外れてしまうケースも稀に存在します。
主な要因としては、まず「接着剤の劣化」が挙げられます。長期間の使用により、唾液などの影響を受けて接着剤自体の接着力が徐々に低下することがあります。また、「初期不良」として、ブラケットを歯に装着する際のコンディションが影響することもあります。例えば、歯の表面に唾液や水分がわずかでも残っていると、接着剤が完全に機能せず、初期の段階で接着力が弱くなってしまうのです。
さらに、治療する歯が天然の歯ではなく、被せ物(クラウン)や大きな詰め物(インレー)である場合、エナメル質に比べて接着剤が付きにくく、相対的に外れやすくなる傾向があります。ただし、これらは比較的まれなケースであり、歯科医師はそれぞれの歯の状況に合わせて最適な方法で接着を行っています。
4. ブラケットが外れたことによる矯正治療への影響
矯正治療中にブラケットが外れると、「治療が遅れてしまうのでは?」「追加で費用はかかるの?」といった不安を感じる方は少なくありません。ひとつのブラケットが外れただけでも、治療計画全体に影響を及ぼす可能性があります。ここでは、ブラケットが外れた場合に考えられる具体的な影響について詳しく解説します。
4.1 治療期間は延長するのか
結論から言うと、ブラケットが外れたまま放置すれば、治療期間が延長する可能性は高くなります。 ブラケットは、ワイヤーの力を歯に正確に伝えるための重要なパーツです。これが一つでも外れると、その歯には計画通りの矯正力がかからなくなり、歯の動きが一時的にストップしてしまいます。
すぐに歯科医院に連絡し、数日中に再装着できれば、治療計画への影響はほとんどありません。 しかし、次の調整日まで1週間以上など長期間放置してしまうと、その歯だけが動かないだけでなく、周りの歯が意図しない方向に動いたり、最悪の場合は歯並びが後戻りしたりするリスクがあります。 後戻りしてしまった歯を元の計画通りの位置まで戻すには、当然ながら追加の時間が必要となり、結果的に全体の治療期間が数週間から数ヶ月単位で延びてしまう可能性があるのです。
4.2 追加で費用はかかるのか
ブラケットが外れた際の費用については、多くの歯科医院では、通常の矯正治療中に起きた偶発的なトラブルとして、追加費用なしで再装着してくれるケースがほとんどです。 特に、治療費を最初に一括で支払う「トータルフィー制度(総額制)」を採用している医院では、毎月の調整料やこうした急なトラブル対応の費用も含まれていることが一般的です。
ただし、以下のようなケースでは追加費用が発生する可能性も考えられます。
| 費用が発生する可能性があるケース | 具体的な内容 |
|---|---|
| 患者様の不注意が明らかな場合 | 食事制限を守らずに硬いものや粘着性の高いものを食べて何度も外したり、スポーツで口元をぶつけたりした場合など。 |
| 外れたブラケットを紛失した場合 | ブラケットを再利用できず、新しいものを用意する必要がある場合。特にオーダーメイドで製作する裏側矯正のブラケットなどは高額になることがあります。 |
| 保証期間外や契約内容による場合 | クリニックとの契約内容によっては、再装着に関する規定が設けられている場合があります。 |
費用に関する対応は歯科医院の方針によって様々です。不安な場合は、まずご自身の治療契約の内容を確認し、かかりつけの歯科医院に直接問い合わせてみることが最も確実です。
4.3 外れたまま放置するリスク
「痛みもないし、次の予約も近いから」とブラケットが外れたまま放置することは、様々なリスクを伴います。 自己判断で放置することは絶対に避けるべきです。
放置することで生じる主なリスクを以下にまとめました。
| リスクの種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 歯の後戻りと治療期間の延長 | 矯正力がかからなくなった歯が元の位置に戻ろうとしたり(後戻り)、隣の歯が倒れ込んできたりして、歯並びが崩れる可能性があります。 これにより、治療計画の大幅な見直しが必要になり、治療期間が大きく延長する原因となります。 |
| 痛みや口内トラブルの発生 | ブラケットが外れることでワイヤーの端が露出し、頬や舌の粘膜に刺さって口内炎や傷ができてしまうことがあります。 これをかばうことで、食事がしづらくなるなど日常生活にも支障をきたします。 |
| 他の装置への負担増 | 外れたブラケットの分を補うように、他の歯や装置に過剰な力がかかり、別のブラケットが外れたり、ワイヤーが変形したりする二次的なトラブルにつながる可能性があります。 |
| 虫歯や歯周病のリスク向上 | 外れたブラケットの周りは汚れが溜まりやすく、清掃が不十分になりがちです。 また、装置が不安定な状態は歯磨きを困難にし、虫歯や歯周病のリスクを高める要因となります。 |
このように、たった一つのブラケットを放置することが、治療全体の進行を妨げ、新たなトラブルを引き起こす引き金になりかねません。ブラケットが外れた際は、決して軽視せず、速やかにかかりつけの矯正歯科へ連絡し、指示を仰ぐことが重要です。
5. ブラケットが外れた後の歯科医院での一般的な対応
矯正治療中にブラケットが外れてしまった場合、まずはかかりつけの矯正歯科に連絡することが最優先です。連絡後は、歯科医師の指示に従い、できるだけ早く予約を取って受診しましょう。歯科医院では、口腔内の状況を確認し、適切な処置を行ってくれます。ここでは、歯科医院を受診した際の一般的な対応の流れや、気になる時間と費用の目安について詳しく解説します。
5.1 再装着までの流れ
歯科医院に到着してからブラケットを再装着するまでの流れは、一般的に以下のようになります。クリニックの設備や混雑状況によって多少前後することはありますが、おおむね同様の手順で進められます。
5.1.1 1. 問診と口腔内の確認
まず、受付を済ませた後、歯科医師や歯科衛生士による問診が行われます。いつ、どのような状況でブラケットが外れたのか、痛みや違和感の有無、外れたブラケットの保管状況などを詳しく伝えます。その後、診療台で実際に口の中の状態をチェックし、ブラケットが外れた箇所以外にもワイヤーの変形や他の装置に異常がないかなどを丁寧に確認します。
5.1.2 2. 歯面の清掃と乾燥
ブラケットを再装着する前には、歯の表面をきれいにする準備が必要です。 歯に残っている古い接着剤を丁寧に取り除き、専用のブラシや研磨剤を使って歯面を清掃します。 これにより、新しい接着剤がしっかりと歯に固定されるようになります。清掃後は、唾液などが付着しないよう、歯の表面を十分に乾燥させます。
5.1.3 3. ブラケットの再装着
歯面の準備が整ったら、いよいよブラケットの再装着です。歯科用の専用接着剤を歯の表面とブラケットに塗布し、歯の正しい位置にブラケットを配置します。 位置が決まったら、専用の光を照射して接着剤を硬化させ、ブラケットを歯に完全に固定します。 持参したブラケットが変形・破損していなければ、それを再利用することが多いですが、状態によっては新しいものを使用する場合もあります。
5.1.4 4. ワイヤーの再セットと調整
ブラケットが歯にしっかりと固定されたら、最後にワイヤーをブラケットの溝に戻して固定します。 このとき、ワイヤーが曲がっていたり、他の部分に不具合が生じていたりしないかを確認し、必要であれば調整を行います。すべての処置が終わったら、噛み合わせや口の中にワイヤーが刺さるなどの違和感がないか最終チェックをして完了です。
5.2 治療にかかる時間と費用の目安
ブラケットが外れた際の治療時間や費用は、患者様が特に気になる点だと思います。これらはクリニックの方針や契約内容、ブラケットが外れた原因によって異なるため、あくまで一般的な目安として参考にしてください。
5.2.1 時間の目安
ブラケットの再装着にかかる時間は、一般的に30分から60分程度です。 1箇所の再装着だけであれば比較的短時間で終わりますが、他にもワイヤーの調整やクリーニングが必要な場合は、もう少し時間がかかることもあります。いずれにせよ、予約なしで訪問すると長時間待つ可能性もあるため、必ず事前に電話で連絡し、予約を取ってから受診するようにしましょう。
5.2.2 費用の目安
費用に関しては、クリニックの料金体系(トータルフィー制度か処置ごとの支払いか)によって大きく異なります。 トータルフィー制度(治療費総額制)を採用している多くのクリニックでは、通常の矯正治療の範囲内でのトラブルとして、追加費用なしで対応してくれることが一般的です。 しかし、患者様の不注意が原因の場合や、装置を紛失してしまった場合などは、別途費用が発生することもあります。 矯正治療は基本的に保険適用外の自費診療となります。
| ケース | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 通常の範囲で外れた場合 | 無料 / 調整料の範囲内 | 多くのクリニックでは、保証期間内であれば追加費用はかかりません。 |
| 患者の不注意が原因の場合 | 3,000円~5,000円程度 | 硬い食べ物を食べるなど、注意事項を守らなかったと判断された場合に発生することがあります。 |
| ブラケットを紛失・破損した場合 | 5,000円~10,000円程度 | ブラケット本体の費用が実費で請求されることがあります。 |
上記はあくまで一例です。費用について不安な場合は、電話連絡の際に事前に確認しておくと安心です。外れたブラケットは捨てずに保管し、受診時に持参することを忘れないようにしましょう。
6. 今後ブラケットを外さないための注意点
矯正治療をスムーズに進めるためには、ブラケットが外れるトラブルを未然に防ぐことが重要です。日常生活の少しの心がけで、ブラケットが外れるリスクは大幅に減らすことができます。ここでは、「食事」と「日常生活」の2つの側面に分けて、具体的な注意点を詳しく解説します。
6.1 食事で気をつけること
矯正中の食事では、ブラケットに過度な負担をかける食べ物を避けることが最も大切です。特に、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は、ブラケットが外れる主な原因となります。 以下に挙げる食べ物には特に注意し、食べ方を工夫するなどの対策をとりましょう。
| 避けるべき食べ物の種類 | 具体例 | 理由と対策 |
|---|---|---|
| 硬い食べ物 | せんべい、ナッツ類、氷、硬いパン(フランスパンなど)、骨付き肉、りんごや人参の丸かじり | 噛む際に強い力がかかり、ブラケットが変形したり外れたりする原因になります。 食べ物は小さく切ったり、調理法を工夫して柔らかくしたりしてから、奥歯でゆっくり噛むようにしましょう。りんごはすりおろす、野菜はスープにするなどの工夫が有効です。 |
| 粘着性の高い食べ物 | キャラメル、ガム、お餅、ヌガー、グミ | 装置に強く付着し、取り外そうとする際にブラケットが一緒に外れてしまうリスクが非常に高いです。 これらの食べ物は、矯正治療中はできるだけ控えることをお勧めします。 |
| 繊維質が多く絡まりやすい食べ物 | えのき、ニラ、ほうれん草、細い麺類(ラーメンなど) | ワイヤーやブラケットの周りに絡みつきやすく、歯磨きで取り除きにくいです。無理に取ろうとすると装置に負担がかかることがあります。 食べる際は細かく刻んでから食べると絡まりにくくなります。 |
6.2 日常生活で意識すべきこと
食事以外にも、日々の生活習慣の中にブラケットが外れる原因は潜んでいます。無意識の癖やスポーツ、歯磨きの方法などを見直してみましょう。
6.2.1 正しい歯磨きを習慣づける
強すぎる力での歯磨きは、ブラケットが外れる原因の一つです。ゴシゴシと力任せに磨くのではなく、歯ブラシを鉛筆のように持ち、軽い力で小刻みに動かすのがポイントです。 ブラケットの周りやワイヤーの下は汚れが溜まりやすいため、通常の歯ブラシに加えて、タフトブラシ(ワンタフトブラシ)や歯間ブラシを併用すると効果的です。 鏡を見ながら、ブラシの毛先がしっかり届いているか確認し、一本一本の歯を丁寧に磨く習慣をつけましょう。
6.2.2 スポーツや運動時の注意
人と接触する可能性のあるスポーツ(バスケットボール、サッカー、ラグビー、格闘技など)を行う際は、口元に強い衝撃が加わるリスクがあります。 このような衝撃はブラケットの破損や脱落、さらには口の中を傷つける原因にもなり得ます。矯正治療中でも装着可能なスポーツ用のマウスガード(マウスピース)を使用することで、これらのリスクから歯と矯正装置を守ることができます。 スポーツをされる方は、必ずかかりつけの矯正歯科に相談しましょう。
6.2.3 無意識の癖をなくす
爪を噛む、ペンや鉛筆を噛む、氷を噛むといった癖は、無意識のうちにブラケットに強い力を加えてしまいます。 また、睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりも、持続的に装置へ負担をかける原因となります。 これらの癖は自覚しにくいものですが、意識してやめる努力をしたり、歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)について歯科医師に相談したりすることが大切です。
7. 医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科では矯正相談を行っています
矯正治療中にブラケットが外れるなどのトラブルは、多くの患者様が不安に感じる出来事です。しかし、適切な知識を持つ専門医のもとであれば、迅速かつ的確に対応することが可能です。札幌市西区にある「医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科」は、矯正治療を専門とする歯科医院として、急な装置のトラブルにも丁寧に対応し、患者様が安心して治療を続けられるようサポートしています。
もしブラケットが外れてお困りの方や、これから矯正治療を始めるにあたって不安をお持ちの方は、ぜひ一度当院の矯正相談をご利用ください。
7.1 宮の沢エミル矯正歯科の4つの特徴
当院は、患者様一人ひとりに寄り添い、質の高い矯正治療を提供するために、以下の特徴を備えています。
7.1.1 1. 矯正治療を専門とする歯科医師による治療
当院には、日本矯正歯科学会の認定医が在籍しており、豊富な知識と経験に基づいた専門的な治療を提供しています。 ワイヤー矯正からマウスピース型矯正(インビザライン)まで、多様な治療法に対応しており、患者様の歯並びの状態やライフスタイルに合わせた最適な治療計画をご提案します。 ブラケットが外れたといった治療中のトラブルにも、原因を的確に診断し、最善の処置を行います。
7.1.2 2. 正確な診断を可能にするデジタル設備の完備
精密な治療計画を立案するため、当院では歯科用CTや3D口腔内スキャナー(iTero)などの先進的なデジタル設備を導入しています。 これらの機器を使用することで、歯や顎の骨の状態を立体的に詳しく把握し、より安全で精度の高い矯正治療を実現します。 装置が外れた原因を分析し、再発防止に繋げるためにも、正確な診断は欠かせません。
7.1.3 3. 急なトラブルにも対応できる柔軟な体制
矯正装置のトラブルは予測できないタイミングで起こることがあります。当院では、患者様が困ったときにすぐ相談できるよう、柔軟な予約体制を整えています。お電話はもちろん、WEBやLINEからの予約も可能です。 平日は19時半まで、土曜日も18時まで診療しているため、お仕事や学校で忙しい方でもご都合に合わせて来院いただけます。
7.1.4 4. 駅からのアクセスが良く通いやすいロケーション
矯正治療は定期的な通院が必要になるため、通いやすさも重要なポイントです。当院は札幌市営地下鉄東西線「宮の沢」駅から徒歩1分という非常に便利な場所にあります。 また、30台分の駐車場も完備しているため、お車での通院も安心です。 院内にはキッズスペースもご用意しており、お子様連れの患者様にも快適に過ごしていただける環境を整えています。
7.2 無料カウンセリング(矯正相談)のご案内
「ブラケットが外れやすいのではないかと心配」「自分の歯並びに合った治療法を知りたい」「費用や期間について詳しく聞きたい」など、矯正治療に関するあらゆる疑問や不安にお答えするため、当院では無料のカウンセリング(矯正相談)を実施しています。
カウンセリングでは、まず患者様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いします。 その後、お口の中を拝見し、考えられる治療法の選択肢、それぞれのメリット・デメリット、費用の目安や治療期間について分かりやすくご説明いたします。 無理に治療を勧めることは一切ありませんので、まずはお話を聞くだけでもお気軽にご来院ください。
7.2.1 ご相談・ご予約の流れ
- ご予約
お電話、または当院の公式ウェブサイトからご予約ください。 - ご来院・問診票のご記入
ご予約の日時にご来院いただき、問診票にご記入をお願いします。 - カウンセリング
歯科医師が患者様のお悩みをお伺いし、お口の中の状態を確認します。 - 治療計画のご提案
診断に基づき、最適な治療計画や費用についてご説明します。 - 精密検査(ご希望の場合)
治療を開始される場合は、より詳細な治療計画を立てるための精密検査に進みます。
7.3 医院情報
| 医院名 | 医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科 |
|---|---|
| 所在地 | 〒063-0051 北海道札幌市西区宮の沢1条1丁目7-10 ワイビル宮の沢2階 |
| 電話番号 | 011-666-7500 |
| 診療時間 |
火~金:11:00~14:00 / 15:30~19:30 |
| 休診日 | 月曜日・日曜日・祝日 |
| アクセス | 札幌市営地下鉄東西線「宮の沢」駅 徒歩1分 |
8. まとめ
矯正治療中にブラケットが外れると驚くかもしれませんが、まずは落ち着いて行動することが大切です。この記事で解説した重要なポイントを振り返りましょう。
ブラケットが外れた際は、まず口の中の状況を確認し、外れた装置を失くさないように保管してください。そして、自己判断でワイヤーを切ったりせず、速やかにかかりつけの矯正歯科へ連絡することが最優先です。痛みがある場合は、矯正用ワックスでワイヤーの先端を覆うなどの応急処置を行いましょう。
ブラケットが外れる主な原因は、硬い食べ物や粘着性の高い食べ物の摂取、歯ぎしりや食いしばり、強すぎる歯磨きなどです。外れたまま放置すると、歯が計画通りに動かず治療期間が延長したり、後戻りを起こしたりするリスクがあります。
今後のトラブルを防ぐためにも、食事内容や日々の習慣に注意することが重要です。万が一ブラケットが外れてしまっても、迅速に歯科医師に相談することで治療への影響は最小限に抑えられます。不安なことがあれば、遠慮なくかかりつけの歯科医院に相談しましょう。
札幌で矯正歯科を検討中の方は、ぜひ医療法人 札幌矯正歯科 宮の沢エミル矯正歯科でご相談ください。矯正治療のご相談をご希望の方は、下記のボタンよりお気軽にご予約ください。
この記事の監修者

尾立 卓弥(おだち たくや)
医療法人札幌矯正歯科 理事長
宮の沢エミル矯正歯科 院長
北海道札幌市の矯正専門クリニック「宮の沢エミル矯正歯科」院長。
日本矯正歯科学会 認定医。

